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サボテンの種子を発芽させるには

 サボテンの実生は始めるとやめられません。自分の播いた種が発芽して、 1mm位の小さな苗が大きな親苗になって花を咲かせるわけですから。 沢山の小苗から希に斑のある苗や綴化が発生することもありますね。 またまた嬉しくなって、実生を繰り返します。 この繰り返しで私は実生にはまってしまいました。 残念ながら実生播種の写真が手元にありません。 ここでは実生についての基本的な考え方を述べてみます。

 実生の方法に王道はありません。 実生の方法は実生する環境が異なればそれぞれ異なるのだと考えるべきです。 ただ言えることは、サボテンを砂漠植物と考えることは間違いだということです。 サボテンも普通の植物です。実生して発芽するためには水が必要です。さらに発芽して ある程度の大きさになるまでも水が必要です。 決して水を完全に切らしてしまうことはしないことです。 もちろん養分と日光が必要なことは言うまでもありません。 つまり普通の植物と同じ扱いをすることです。 日本に育っている植物と違うところはある程度高い温度湿度環境を要求することでしょう。
 種子の発芽に必要な条件は(1)温度、(2)湿度、(3)光、 この3要素を考慮することです。 さらに発芽した苗が順調に育ってくれるためには(4)養分 が必要となります。 種子が順調に発芽して水を吸ってまるまると太ってくれれば実生の8割は終了です。 人間と同じように赤ちゃんの時代が最も大事な時期です。ここまで順調な実生苗は その後の成長も順調です。 ミルク(水分)を与えたり適度な日光浴をさせたりと赤ちゃんの世話は大変ですが。 外敵の菌を発見したらまわりの赤ちゃんは腐敗しますので、菌のまわりを全て捨てる 覚悟をもって、赤ちゃんたちを見守ることが日課になります。最近はゴキブリに 食い散らかされて泣いたこともあります。こればかりはどうしようもありませんでした。

実生環境の整備
サボテンの種子を発芽させるためには上の3要素を満足する環境を準備する必要があります。

(a)培養土: 培養土は発芽後に植え替えをしないならば、ガラの上に中小苗に使用する培養土を 敷き詰めその上に無肥料の土(赤玉や鹿沼土)を5mm程度敷きます。 この土の大きさは播種する種子の大きさに応じて変えます。 芝の芽土の大きさのものを使うのが簡単です。 (この当たりは各人の考え方で変わるのではと思います。 自分の環境に合った方法を見いだすことです。)

(b)種子の消毒: 自分で採取した種子ならば、採取時によく水洗いをしておけばまず問題はありません。 他から手に入れた種子の場合、果肉が残っている場合があり、その果肉が実生中に腐敗 してせっかく発芽した苗を腐らす場合があります。最小限に被害をくい止めるために、 種子の消毒をします。私は播種してから、実生鉢に頭からダイセンを噴霧しています。 種子の上には土はかぶせません。ただし大きな種子の場合はある程度土で覆います。 種子に与える湿度を空中湿度よりも多くするためです。

(c)湿度これは重要です。 湿度を与えればいいからといって水に浸しっぱなしはあまりおすすめできません。 最低限実生鉢の表面に水が浮いている状態は避ける必要があります。 発芽するまではある程度高い湿度を保持しておく必要がありますので、実生鉢を置く場所は 湿度保持の可能な場所となります。例えば温室、ビニールハウスです。さらに 実生鉢が乾きやすくならないように培養土から数センチ上のところで 蓋(ガラス、ビニール)をします。

(d)温度、光、天候ここが一番重要です。 発芽する適温が何度かというと、これは種類によってまちまちですので、一概に いえませんが、25度から35度程度の範囲に適温があるように思えます。 平均30度から35度に保てれば一斉に発芽してくると思います。 ただし、40度以上の温度が長期間続いたなら発芽が停止してしまいます。 従って高温の状態が長時間継続しない環境を与える必要があります。 一番いい方法は午前中だけ実生鉢に光の当たる環境にすることです。 午後の日差しは強いのでダメでしょう。 発芽から小苗の間は日の光を全然与えないのはダメですが与えすぎる必要はありません。 また、温度が低くすぎても発芽が停止します。この場合、保温することが必要です。
 もちろん温室やハウスが高温にならなくても 覆いをした実生鉢の中の温度が上昇してはいけません。 ですから培養土から最低数センチ上に覆いをしてさらに、 私は過剰な温度上昇が起きないように新聞紙やティシュなどでさらに覆いをします。 ただし、温度が低すぎても発芽してくれませんからこのあたりは経験と勘です。 さらに発芽してこの覆いを取り去らないとアッという間にもやしっ子ができあがります。 これで万全と思っても播種した翌日から雨降りが続くと 思ったような発芽はありません。 長期天気予報の情報を見てから播種をすることです。

私の場合、 播種の時期の目安は、南米物は比較的低い温度で発芽してくるので、早いもので 4月上旬からゴールデンウイーク前後の天気の続く日にある程度播種しています。 輸入した種子の多くはその年の5月中旬までに播種終了です。 有星類は期間が長く5月中旬から7月中旬までが播種する時期となっています。

 私はこれまで20年以上実生をしていますが、これが決定版だという方法が見つかりません。 この20年間に大小さまざまな栽培環境を移り変わりそのたび実生の方法を変えてきてますが なかなか難しいものがあります。毎年失敗の繰り返しです。 自分のフレームハウスは一つでも実生鉢を置く場所が数カ所あればそれはその数だけの 異なった栽培環境があるわけです。つまり栽培環境の東西南北の向き、 入口出口の位置とさまざまな要素が入り交じります。 自分の実生鉢を設置する場所の最も良い方法は自分で探し出さなければなりません。 その際に考慮する必要のあることは上の3要素でしょう。 失敗しても良いように種子は何度かに分けて、一度に全部の種子を播種しないように!! 危険分散のために大事な種子は何回かに分けて実生しましょう。 天候ばかりは神のみぞ知るです。